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メキシコ出張は危険?-注意点と対処法を紹介

メキシコに出張する際に気になるのがメキシコの安全性。

この記事では、メキシコの危険性と安全確保のためにどのように注意すれべ良いのかをご紹介します。

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メキシコ出張は危険?-注意点と対処法を紹介

メキシコへの出張が決まった際に知っておきたいことがメキシコの危険性について。

メキシコはもともと治安が悪いと有名な国。出張で短期の訪問だとしても、犯罪に巻き込まれないように対策していくことが非常に重要です。

メキシコでは日本人が犯罪に巻き込まれることが多くなっており、出張者、駐在員、旅行者に関わらず、多くの日本人が被害に遭っています。

どのくらい危険な国なのかというと、グアナファト州の自動車の町セラヤ市が、2021年版世界で最も危険な街トップ10 (10 most violent cities in the world)の1位となったほど。また、このランキングのトップ10の内7都市がメキシコの都市でした。

つまり、世界の危険な都市ワースト10の半分以上がメキシコという状態。ランキングを裏付けるかのように、2019年にメキシコは過去ワーストの殺人件数となり、年間3万4582件、日本の殺人件数は2019年で950件ですから、10日で日本の1年分の殺人事件が発生している状況となっています。

 

ランキングの詳細

メキシコの7都市がランクインしてしまったこのランキングは、 「the Citizen Council for Public Safety and Criminal Justice」という団体が発表したランキング。

下記の順位の通り、ワースト10の中の7都市がメキシコの都市となっています。

中でも、ホンダの工場があり、日本人がよく訪れる「セラヤ」が世界一危険な街となっており、実際、日本人がセラヤを訪問して襲撃される事件が相次いでいます。

また、マツダの工場に近いイラプアトには日本人学校もあり、日本人が多く住んでいるのですが、この町も5位にランクインしています。

 

1:セラヤ(メキシコ グアナファト州)

2:ティファナ(メキシコ バハカリフォルニア州)

3:シウダー・フアレス(メキシコ チワワ州)

4:シウダー・オレゴン(メキシコ ソノラ州)

5:イラプアト(メキシコ グアナファト州)

6:エンセナーダ(メキシコ バハカリフォルニア州)

7:セント・ルイス(アメリカ ミズーリ州)

8:ウルアパン(メキシコ ミチョアカン州)

9:フェイラ・デ・サンタナ(ブラジル バイーア州)

10:ケープタウン(南アフリカ 西ケープ州)

 

※参照ホームページ

Seven of the top ten most violent cities in the world are in Mexico

 

メキシコの危険性と安全対策

メキシコはとても危険な国ということがランキングからもよくわかりますが、年間殺人件数を見てもその危険度がよくわかります。

2019年にメキシコは過去ワーストの殺人件数となり、年間3万4582件でした。2020年は上半期までに2019年の件数を超えているという情報もあり、正確な数値は見つけることができなかったのですが、この3万4582件を上回った可能性も高いです。

ちなみに日本の殺人件数は2019年で950件で、10日で日本の1年分の殺人事件が発生している計算です。

この数値を一日当たりに直すと約95件。毎日毎日100人近くの方が殺人事件によって命を落としているのです。

ここからはそれぞれの町訪問時に注意している点をご紹介します。

 

※2019年のメキシコの殺人件数についてはこちらを参照

メキシコ、昨年の殺人件数は3万4582件 過去最多に 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

 

セラヤ

セラヤはグアナファト州にあり、ホンダが工場を構えており、大きな企業もたくさん存在する町。マフィアの抗争が続いており、一般人の被害も多いです。

日本の車が走っていると狙われる可能性が高く、実際に多くの日本人がセラヤで被害にあっています。

冒頭に掲載した写真は実際に私が見た光景。セラヤ市の高速道路でマフィアが警察への報復行為として、一般の車両を襲撃し、火を放ち、路上に放置したもの。これは2019年に撮った写真ですが、この当時は類似の事件の発生現場に2度遭遇しました。特にこの時は消化活動が始まる前ということで、私が通る少し前に起こった事件だと思います。2回目はすでに警察が来ており通行止めによる渋滞で5-6時間(夜10時くらいまで)高速道路上で立ち往生しました。

そんなセラヤについては、会社で基本的には訪問禁止措置をとり、用がない場合には絶対に近づかないよう、会社でも細心の注意を払っていました。

一方でメキシコで仕事をする上では避けることができない町というのも事実です。訪問するときは必ず2人で行動、車は古い車を使用し、訪問先の企業以外の立ち寄りは禁止。コンビニやレストランの利用も禁止。訪問が済んだらすぐに町から離れるようにする、必ず朝に訪問し、昼には帰社する、といったルールを設けていました。

基本的には近寄らないことが一番の自衛手段です。どうしても行く必要がある場合は注意して行動するように心がけることが大切です。

 

ティファナ

アメリカとの国境の町でかなり栄えており、観光都市でもあります。

仕事で訪れることもあります。訪問は禁止はしていませんが、必ず2人で行動、現地では現地に詳しい人が同行して行動することを徹底しています。

日系企業も多いのですが、国境を挟んで向かい側にあるサンディエゴに住み、車で毎日国境を越えてティファナに通勤する方もいらっしゃるそうです。

尚、観光地であるアメリカとの国境沿いに有る通りは基本的にかなり賑わっているので、安全に観光ができます。ただ、身の回りの注意は必要です。

 

※ティファナの観光記事はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

シウダー・フアレス

この町も仕事で行くことがあります。チワワ州第一の都市であるシウダー・フアレスですが、基本的にチワワ州全域で2人行動を義務付けています。

行動は現地に詳しい人と一緒に行動し、夜の外出はもちろんNG。

メキシコでは夜は家にやホテルにいることが基本です。

私は安全だと言われている町に住んでいますが、夕方を過ぎたら家から出ませんし、出張帰りなどで帰りが遅くなると、車を運転しながら、いつ襲われるか分からないと、ものすごく心臓が高鳴ります。それくらい緊張してしまう国なのです。

実際に私の住む町でも日本人が夜出歩いていて誘拐されたり、強盗にあったりする事件が後を絶ちません。

自分の身は自分で守るしかないので、暗くなったら外に出ないようにしましょう。

 

シウダー・オレゴン

アメリカとの国境にあるソノラ州の町。

行ったことが無く、仕事で行くこともありません。工業都市ではないため、日本人が近づくことはないと思いますが、旅行などは避けるのがベストです。

 

イラプアト

日本人学校もあり、マツダの工場があるサラマンカのお隣の町なので、日本人が多く住む町です。

日本人が住む地域は安全な地域ですが、夜の外出は厳禁。

仕事で街中に行くことも少ないと思いますが注意が必要です。

基本的には穏やかな街ですが、危険な場所も多いので、むやみに出歩かないことが大切です。

 

エンセナーダ

漁業の町で日本人が行くことはまずないと思いますが、できるだけ行かないのがベスト。行く場合は夜の外出は避け、極力外を歩かないようにしましょう。

 

ウルアパン

危ないと有名なミチョアカン州の町。

ミチョアカン州は以前は訪問禁止としていましたが、だんだんと治安が落ち着いてきているので、2人での訪問の場合に限り、必要に応じて訪問するようにしていました。

ただし、ウルアパンは訪問禁止。ミチョアカン州でも安全が確保できる場所のみ訪問する形です。

日系企業はないのですが、観光スポットが多く、日本人が観光で訪れることも多いです。

ミチョアカン州は自然豊かで湖や緑がとても美しいのですが、山あいは視界が悪く、山賊が多く潜んでいます。暗くなったら外出や町から町への移動は避け、くれぐれも気を付けて行動することが大切です。

 

地球の歩き方は必須

海外に行くときには地球の歩き方は必須アイテムです。

犯罪に遭ったときの対処法も地球の歩き方に詳しく書いてあるので、メキシコの最新のものを用意するといいかなと思います。

私もアルゼンチンで犯罪に遭い、無一文になった経験がありますが、その際には地球の歩き方の情報に非常に助けられました。

メキシコへ出張に行くと言う場合には絶対に地球の歩き方を持っていくようになさってください。

 

 

※海外で犯罪に遭ったときの対処法はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

外務省の安全ホームページ

外務省ホームページでは地域ごとに危険度によって色分けされたマップが公開されています。

この情報ではセラヤ市は黄色のレベル1の危険度となっていますが、今メキシコで最も危険な街と言っても過言ではないくらい危険な街です。

ティファナ市やシウダー・フアレス市のお客さんなどからも「セラヤは危ない」と言われるほど、メキシコ人も危険だと思っています。

仕事でどうしても訪問しなければならない場合を除いては訪問しないようにするのがベストです。

 

海外安全ホームページ: 危険・スポット・広域情報

 

スペインとラテンアメリカのスペイン語の違い

スペインのスペイン語とラテンアメリカのスペイン語の違いとして「Vosotros」を使うかどうか、そして「C」と「Z」の音の違いの2つがあります。

スペインのスペイン語の最大の特徴は、「Vosotros, Vosotras」の活用形を多用すること。ラテンアメリカでは基本的に「Vosotros, Vosotras」は使わないため、覚えなければならない活用形が一つ減る形となります。

ラテンアメリカでは「君達」を表すときに「あなたたち」という意味の「Ustedes」を使うため、ラテンアメリカで会話する場合は「Vosotros,Vosotras」は使うことがなく、「Ustedes」を多用する異なります。

もう一つの大きな違いとして、「C」、「Z」の音の違いがあります。

スペインではこの二つの発音が英語でいう「TH」の発音となります。舌を前歯の間に軽く置いて発音する形です。

ラテンアメリカではこの発音は「S」の発音と同じになります。この点も大きな違いです。

ラテンアメリカでスペイン式の発音をすると「スペインで勉強したの?」と聞かれるくらい、スペイン独自の発音方法となります。

 

※スペイン語おすすめ参考書はこちら

hispalate.hatenablog.com

 

ラテンアメリカの国々のスペイン語

ラテンアメリカと言っても広いため、国ごとでの違いがあります。例えば、ウルグアイやアルゼンチンではYの音が「しゃ」の音になるなど、独特。

音のリズムや使う単語などもそれぞれの国で異なるため、事前に旅行先のスペイン語をリサーチしてから訪問するのもおすすめです。

 

スペイン語のおすすめ参考書

ここまでラテンアメリカ旅行の気をつけるべき点についてご紹介しました。

スペイン語を勉強したい場合におすすめなのが、スペイン語会話と簡単な文法解説のついた参考書、文法書、単語帳の3つの参考書をそろえること。

スペイン語の勉強では、「文法を覚え、単語を覚え、音を聞き、発話する」という4つのステップを繰り返すことが大切です。

文法や会話のリスニング練習でおすすめな教材は、『ニューエクスプレス』シリーズ。そして単語の学習は『スペ単』、文法書は『これならわかるスペイン語文法 入門から上級まで』です。

また、スペイン語をある程度勉強したら、今度は国際的にも通用するスペイン語の検定である「DELE」という国際資格の取得を目指し、学んだことを定着させ、会話をオンラインスペイン語教室で並行して勉強していく方法がおすすめです。

 

※ニューエクスプレス プラス スペイン語

 

※スペイン語 おすすめ参考書はこちら

hispalate.hatenablog.com

 

オンラインスペイン語の活用でトリリンガルに

一昔前は、外国語を日本で身につけるのは大変でしたが、現在では十分に旅行や生活、仕事、研究で使えるレベルまで引き上げることができるようになりました。

というのも、最近ではオンライン英会話教室がリーズナブルな価格で質の高いオンライン英会話のレッスンを用意しており、オンライン英会話教室を利用することで、自宅にいながら生の外国語に気軽に触れることができるようになったのです。

中でもスペイン語を勉強したいと思ったときにはベルリッツやワンズワードオンラインというオンライン教室がおすすめ。どちらも無料体験レッスンが可能ですので、是非一度無料体験レッスンを試してみてください。

 

※無料レッスンの申し込みはこちら

圧倒的成果のオンラインスペイン語 | ベルリッツ

 

※おすすめスペイン語オンライン教室はこちら

hispalate.hatenablog.com

 

終わりに

この記事では、メキシコの出張の危険性についてご紹介しました。

メキシコは素晴らしい人々、歴史、文化、食事、観光地がある国なのですが、治安面での不安要素は多くあり、犯罪に遭わないための自衛と犯罪に遭った場合の対処法を予め頭に入れておくことが大切です。

メキシコ出張ではスペイン語で少し会話できると、現地のメキシコ人スタッフとも打ち解けやすいのでおすすめ。

スペイン語は発音面でとっつきやすく、一度文法を覚えると例外も少ないので、会話練習などもしやすい言語です。

動詞の活用などを沢山覚えるのは大変ですが、本国スペインのみならずラテンアメリカ全域で使用される言語で、覚えた分だけ使う機会も多くあるので、是非スペイン語を始めてみてください。

 

※スペイン語が通じる国についてはこちら

hispalate.hatenablog.com

 

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